先日、破傷風のワクチン接種をした。

現在、大学で考古学を学んでいる私は、この夏人生で初の遺跡発掘に参加する。
住んでいる街モンペリエから車で20分ほどの海辺の小さな町ヴィルヌーヴ・レ・マグローヌ(Villeneuve-lès-Maguelone)にある中世の遺跡で二週間。

発掘作業は土を触るため、土壌に潜む破傷風ウィルスに感染しないよう、参加者はワクチンでの免疫が有効であることが絶対条件だ。
破傷風はフランス語でTétanosと言い、最初何のことかわからず調べたところ、「破傷風」。
あぁ、なんか聞いたことある。。。ワクチン接種なんかしたかな?と記憶にないほどの幼少期以来。。
成人は20年に一度でいいとは言っても、20年以上たっているだろうと確信があったため今回接種することに。

こちらでは、かかりつけの内科医のところで接種してもらえる。
その流れがなんだか面白かったのでご紹介。

まずはいつも通り、風邪でお世話になる時と同じように診察の予約。
最近はインターネットで簡単に予約ができるので便利。
一般的な流れとしては、
診察当日、先生にワクチン接種したい旨を伝え、薬局でワクチンを買うための処方箋を書いてもらう。同時に接種のために次回の診察予約を取る。
処方箋を持って薬局でワクチンを購入し、接種の日までワクチンが傷まないように冷蔵庫で保管する。
自分でワクチンを買いに行き、それを持って行って打ってもらうというのが日本にはない感じで(少なくとも私はそんな経験はしたことがない)ので斬新だなと感じた。
しかし二回病院の予約を取らなければならないことが面倒だ。急いでいる場合は特に。。。

ちなみに私は運がよく、先生が診療所の冷蔵庫に破傷風ワクチンのストックを持っていたため、
「今すぐに接種できるから、この後薬局で新しいのを手に入れたら診療所の入り口の暖房器具の上に置いておいてくれればいいよ。」と言うことで二度手間にはならずに済んだ。
先に打ってもらって、使った分を買ってお返しするという流れ。

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破傷風単独のワクチンは無く、これはジフテリアと百日咳との三種混合ワクチンです。


小さい頃あんなに恐怖を感じた注射も、今はだいぶ針が細くなったせいか、先生が上手なのか、ちっとも痛くない上、一瞬で終わった。
最後に、「ワクチン接種手帳」(Carnet de vaccins) なるものに、次回の接種予定年を20年後である「2040」と記してもらい、終了。

ワクチンも、接種のための診察料も社会保険と任意で入っている保険で賄われ、負担額は0ユーロ。
それを日本にいる姉に話したら、「この際一通りワクチン接種し直しなよ!」と言われました。
日本には自費のワクチンも結構あるからと。。
確かに一理ありますね。

とりあえずは、
発掘に向けて準備ばっちり。